このブログを検索

Ⅵ【映画関連コラム】16.【チェ 28歳の革命】"Che;The Argentine"

【映画関連コラム】16.【チェ 28歳の革命】"Che;The Argentine" (2008/米仏西)


 マルクス主義者で兵士にして医者、という説明があったが、さらに喘息持ちの革命家でもあるという、チョイかっこよすぎのチェをベニチオ・デル・トロが演じてる。例のトロ様。二部作の前編であり、後編は『チェ 39歳 別れの手紙』"Guerrila"

 映画とは関係ないがちょいといい話。さすがCheも、経済だけは音痴だった。革命を達成した直後に、重要ポストを決める会議でカストロが、誰か「エコノミスタ(経済通)」は居るか?とたずねたところ、チェが名乗りを上げて「経済担当相」になった。銃を抱えて居眠っていたCheは、「コムニスタ(共産主義者)」と聞き間違えて手を挙げたらしい。


Ⅵ【映画関連コラム】15.【荒馬と女】"The Misfits"(1961/米)

【映画関連コラム】15.【荒馬と女】"The Misfits"(1961/米)


 一人の女(Mモンロー)と三人の男たち(Cゲーブルほか)が野生の馬を狩りに行くのだが、原題が示唆するようにどうも「噛合わない」展開。二人の遺作ともなってしまい、映画的にもMisfitsかな。

 ちなみに、映画中のセリフにやたら "Mustang" という言葉が出てくる。野生馬のことをこう呼ぶらしいが、この映画の数年後に、あのフォードの名車マスタングがデビューする。名前をこの映画から採ったのかどうかは不明なのだが、なぜかこれだけは納得したのです。

Ⅵ【映画関連コラム】14.【英国王のスピーチ】"The King's Speech"

【映画関連コラム】14.【英国王のスピーチ】"The King's Speech"(2010/英)

 地味なテーマからこれだけの秀作を作れたのに敬意を。この感動の源泉は、英国王が吃音を克服したのではなくて、吃音が国王を乗り越えさせたというところにあるのだろう。


 映画で描かれた実在の「ジョージ6世」は、兄のエドワード8世が、既婚で年上のアメリカ人女性と結婚しようと、1年余りで王位を捨てたため、仕方なく国王となった。地に落ちた王室への信頼を回復する任をにない、幼時から悩まされ続けた吃音を克服して、信頼あつい国王になっていく苦闘の様子が描かれた。

 しかし系図を見ていると、ウィンザー朝の国王って、マザコンばかりだという印象だな。次期国王予定者もしかり、だし(笑) (註 先日「現国王」となった)

Ⅵ【映画関連コラム】13.ニクソンを取り上げた映画

【映画関連コラム】13.ニクソンを取り上げた映画


 リチャード・ニクソンは、中華人民共和国やソ連を歴訪して、政治的緊張を緩和させ、泥沼のベトナム戦争を何とか終わらせた。さらに経済対策ではドル防衛のため、米ドルの金兌換停止を宣言して、ニクソン・ショック(ドル・ショック)と呼ばれる衝撃を世界に与えた。

 ベトナム戦争で疲弊した国力を立て直すために、迅速に対策を打ち出したたニクソンの政策は評価され、1972年アメリカ合衆国大統領選挙では圧勝した。しかし、やがて「ウォーターゲート事件」が発覚し、側近らと汚い言葉で話す様子なども暴露されると、それまでのニクソン人気は一転して地に落ち、国会の弾劾に直面すると進退は極まり、1974年テレビの会見で辞任を発表する。

 ニクソンはカリフォルニア州で、苦学をしながらも奨学金を得て、地元大学からロースクールに進み、弁護士資格を取って開業するも、太平洋戦争が始まると、ニクソンは士官募集に応募して海軍に入隊する。

 終戦とともに、ニクソンは弁護士業から政治に転出し、カリフォルニア州で共和党から下院議員に当選する。東西冷戦下、ソ連との緊張激化の中でニクソンは、下院非米活動委員会のメンバーとなると、「反共の闘士」として名声を得る。

 これらのニクソンの半生はあまり語られることなく、1960年合衆国大統領選挙での有名なJ・Fケネディとの対決と、その予想外の敗北や、その後不屈の闘志で再起し大統領となり、ベトナム戦争で疲弊したアメリカを立て直すために迅速な手を打ち、第37代合衆国大統領政治家として絶頂期を迎えるも、「ウォーターゲート事件」で辞任に追い込まれたことで、その名を記憶されることが多い。

 このような、ジェットコースターのような上下動の激しいニクソンの政治生活は、何度も映画などで取り上げられた。『ニクソン "Nixon"』(オリバー・ストーン/1995)では、カリフォルニア州に生まれ、フットボールに打ち込んだ青年時代から、政界入りを経て1968年に第37代アメリカ大統領に就任したリチャード・ニクソンの半生を描いているが、やはり辞任のきっかけとなったウォーターゲート事件と、精神的に追い込まれていくニクソンの姿に焦点を当てて描かれる。

 一方、『フロスト×ニクソン "Frost/Nixon"』(ロン・ハワード/2008)では、ウォーターゲート事件でホワイトハウスを追われながらも政界復帰を目論むニクソンと、米国進出を狙う英国出身のテレビ司会者フロストが、それぞれの思惑を秘めつつ、2人が一進一退の攻防を繰り広げる”トークバトル”とその舞台裏を、緊迫感をもって描いている。

 映画から見るニクソンという人物は、良くも悪くも、彼は「痛い人」に思われて、変に共感した(笑)

 もう一つ、『リチャード・ニクソン暗殺を企てた男 "The Assassination of Richard Nixon"』(ニルス・ミュラー/2004)も観たが、これは私生活で失敗し、不器用な性格でもがけばもがくほど事態を悪化させてゆくダメ男を、ショーン・ペンが演じ、やがて鬱憤の矛先をニクソン大統領に向けてゆき、大統領暗殺を画策しハイジャックするも、あっさり射殺されるというしょぼい話。お奨めはしないけど、良い映画です。

Ⅵ【映画関連コラム】12.【列車に乗った男】"L' HOMME DU TRAIN"(2002/仏)

【映画関連コラム】12.【列車に乗った男】"L' HOMME DU TRAIN"(2002/仏)



 この田舎町で実直にすごし定年後の退屈な余生を送る老人と、アウトローの流れ者で銀行強盗の計画に乗りこの街にやってきた中年男が列車に乗り合わせる。まったく別々の人生を送って来た二人が、偶然に交差する。しっぽり味わえる佳作だった。

 不思議な詩情を漂わせる作品で、監督はパトリス・ルコント。フランス映画界の巨匠らしいが、あの『髪結いの亭主』の監督だと知って、成る程と思えた。

Ⅵ【映画関連コラム】11.【泥棒成金】"To Catch a Thief"(1955/米)

【映画関連コラム】11.【泥棒成金】"To Catch a Thief"(1955/米)


 ヒッチコックの才能が満喫できるコメディサスペンス。さりげないシーンで監督自身が登場するのは有名だが、同様ないたづら心いっぱいのユーモアが随所にちりばめられている。この時期のクロマキー合成背景がなつかしい。
https://www.youtube.com/watch?v=D_cXHBpXtOk
 
 マリリン・モンローの「帰らざる河」の急流を下るシーンとかも、同じく時代を示してくれてます。
https://www.youtube.com/watch?v=48wkDStAuJI

Ⅵ【映画関連コラム】10.ナタリー・ウッド不審死の今

【映画関連コラム】10.ナタリー・ウッド不審死の今


 37年前の1981年、当時の人気女優ナタリー・ウッドが、水死事故で死亡とのニュースが流れた。43歳、事故死とされたが、一方で不審死との噂もあった。その後、2011年にロサンゼルス郡警察の殺人担当部署が再捜査を開始したとされ、2018年2月、当地の警察当局者が、元夫の俳優ロバート・ワグナーを重要参考人として事情聴取を求めたが、当のロバート・ワグナーは聴取を拒否しているという。

 ナタリーは、ロバート・ワグナーと結婚したが、破局後、ウォーレン・ベイティやプロデューサーのリチャード・グレグソンなどと婚約ないし結婚するが、再びワグナーと再婚し娘をもうける。恋多き女優としても有名で、エルビス・プレスリー、デニス・ホッパー、レイモンド・バー、クリストファー・ウォーケンらとも浮名を流したようだ。

 人気子役としてデビュー、1955年『理由なき反抗』でアカデミー助演女優賞にノミネートされて、本格的女優と認知され、ロバート・ワイズのミュージカル映画『ウエスト・サイド物語』などで、その地位を確立した。「ウェストサイド」では、ヒロイン、マリア役で、全編を通じて歌いとおしたが、結局は歌手の歌に差し替えられた。
https://www.youtube.com/watch?v=XJ_Q9hzHML4:title=YouTube

 「ウエスト・サイド物語」は、「ロミオとジュリエット」を現代に置き換えた翻案ミュージカルで、ニューヨーク、ウェストサイドの白人系の不良グループ「ジェット団」と、プエルトリコ系の「シャーク団」との抗争を背景に、ジェット団のリーダー(リチャード・ベイマー)と、シャーク団リーダー(ジョージ・チャキリス)の妹マリア(ナタリー・ウッド)との悲恋を描く。

 当時中学生だった我々は、トレパン・トレシャツ姿で、ジェット団の「指ぱっっちん」シーンを真似たものだ(笑)