【社会時事コラム】12.新元号は「令和」
本棚から「万葉集」の脚注本がでてきたので、「令和」の個所を探してみた。奥付は、昭和33年4月発行・定価400円となっている。学生時代に文学部に単位取りに行ったときに、一度も出ない講義だったがテキストとして買わされたのだった。よってほとんど開くこともなかったが、半世紀の間に酸性化してボロけている。
ここにある「師の老(おきな)」とは万葉集の編者とされる大伴家持の父、大伴旅人のことらしく、その屋敷で梅見の宴を催した際の歌を集めたものだとのこと。で、宴の初めに旅人の爺さんが一発ぶったというわけなのだ。
しかし「令」という文字は、いくら「よい・りっぱな」という意味があると言われても、「令名」「令嬢」などと古風な言葉は死語となっている。
慣例の漢籍からの援用を避け万葉集からひいたことで、それを右傾化の流れというのもどうかなと思うが、やはりこれをきっかけに、右翼と役所以外は西暦一本になるんじゃないかなと思ったりもするのである。
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