【映画関連コラム】04.【狼たちの午後】"Dog Day Afternoon"(1975/米)
アル・パチーノとジョン・カザール扮する気弱な男たちが引き起こす銀行強盗事件。杜撰な計画のまま銀行に踏み込み、ドジが重なりまたたく間に警察に包囲され、人質をとり篭城するも徐々に追い詰められていく長い夏の一日を描く。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8B%BC%E3%81%9F%E3%81%A1%E3%81%AE%E5%8D%88%E5%BE%8C
1972年に起きた実話に基づいたもので、映画は銀行内に篭城する2人のシーンを中心に展開するが、その裏には70年代のアメリカの社会背景を色濃く反映している。プアホワイト、黒人問題、刑務所暴動、ヴェトナム帰還兵、ゲイetc。
ドジな計画で包囲され、孤立と焦りにいら立つ二人だが、客観的にはいささか滑稽に見える。しかしながら演出は、彼らにシンパシーを抱かせるように描かれ、アル・パチーノが外へ出て「アッティカ刑務所暴動」に言及すると、野次馬たちは「アッティカアッティカ!」と声を合わせて叫び、いつの間にかヒーローのように祭り上げられていくシーンは、なぜか滑稽な中に哀しみさえ感じさせる。
「アッティカ刑務所暴動」http://aafocusblog.blogspot.com/2011/11/40.html
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