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Ⅵ【映画関連コラム】05.【アレクサンドリア】"Agora" (2009/西)

【映画関連コラム】05.【アレクサンドリア】"Agora" (2009/西)


 4世紀、キリスト教を国教化したローマ帝国支配下のアレキサンドリアが舞台。ヘレニズム文化の華、アレキサンドリアがキリスト教徒に破壊される中で、学問に殉じる女性天文学者ヒュパティアの半生を描く。

 暴徒と化してアレキサンドリア大図書館を襲ったキリスト教徒は、学術資料を守ろうとするヒュパティアを、生きたまま、その肉を貝殻で削ぎ落して殺したとされる。
 
 古代の叡智が結集した「アレキサンドリア大図書館」の蔵書70万巻が、原始的野蛮なキリスト教徒によって焼き払われた史実を基にしている。

 新興のキリスト教徒にとって、成熟した古代エジプト文明と、それを引き継いだ古代ローマ植民下に発展したアレクサンドリアの思想と学問は、神に対する冒涜であり、その象徴の大図書館を、暴徒と化して破壊しつくした。
 
 この時期のキリスト教徒は、一種のカルトで、今のアラブ世界における ISIS みたいなものかも知れぬ。

女性天文学者ヒュパティア(ヒパチア)(wikipedia)

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